ジャニス・イアンを自らと思い込んでいた

ジャニス・イアンを自らと思い込んでいた…」、と、椎名林檎が歌ってたのはなんていう曲でだったっけ。じゃがいもの皮を剥きながらふいに、唐突に、脈絡もなく、そんなことを思った。記憶を巡らせてみても答えは出てこなくて、歌詞もぽつぽつと断片的に浮かんでくるだけだ。じゃがいもを剥く手を止めて2ndアルバムの『勝訴ストリップ』を取り出してオーディオにセットする。一曲目から順番に流しつつ、料理を再開する。しかし、くだんの歌詞は出てこない。このアルバムじゃなかったっけ。それではと1stアルバムの『無罪モラトリアム』をかけてみる。そして見つける。そうだ「シドと白昼夢」だ。そうだったそうだった、と一人で深く納得し、ひどく満足がいった。
ただそれだけのことなのだけど、ずいぶん遠いところまで来たんだなあとゆう気持ちになって、それがホンのすこしだけ、さみしい。